ADSLサービスが終了する危機、NTTのアナログ固定電話網が抱える『2025年問題』とは?

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■2020年~2025年にかけてADSLが終了してしまう可能性が浮上

2000年頃に一般向けのADSLサービスが開始され早17年。

FTTH技術(光ファイバー)を用いたひかり回線の普及や、WIMAX等のモバイル通信技術の発達で、現在ではインターネットに接続する選択肢がむかしと比べても格段に増えました。

2016年6月にNTT東、西日本共に『フレッツ・ADSL』の新規受け付けを終了。OCN ADSLセットも2017年3月までにサービス終了。

KDDIではすでに2013年頃からADSLの新規受付けを停止しています。

現在ADSLを契約できるのはソフトバンクグループの【Yahoo! BB ADSL】など、ADSLサービスを新規で契約できるプロバイダ自体が少なくなっています。

【2017年1月追記】総務省は24日、アナログな固定電話網を2025年を目途にインターネット技術を利用したIP通信網に置き換える方針を発表。アナログ電話回線が廃止になるためADSLサービスが2025年頃までに終了する可能性が高くなりました。

※ただし普通の固定電話サービスは代替技術が確立しているため、2025年以降もそのまま問題なく利用可能です。

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ADSLはいつ頃サービスの提供が終了するのか?

■ADSLサービスが終了する時期

具体的にADSLが終了する時期はまだ決まっていませんが、早ければ2020年~2025年にかけてADSLサービスの提供が終了する可能性が出てきました。

【追記】最近ADSLの前に提供されたISDNというサービスを、2020年後半から2025年にかけて段階的に終了していく方針をNTTが発表したようです。

※ISDNとはNTTの公衆交換電話網を利用した通信速度64~128kbpsの通信サービス、ADSLと比較すると通信速度が30分の1ほどしか出ませんが、現在でもファックスや銀行のATMなど商業利用を中心に300万回線が利用されています。

■なぜADSLサービスは終了してしまうのか?

日本電信電話会社(NTT)がADSLサービスの提供終了を考えている理由には2つあります。

1.ADSL全体の契約数の減少

日本では1999年頃に一般向けのADSLサービスが開始され、2000年にNTTの『フレッツADSL』や『Yahoo!BB』の登場でインターネット通信が一気に普及しはじめました。

(2000年代前半、Yahoo!BBが駅前などでルーターを無料で配布していたのが印象に残っています。)

しかし2005年頃から光ファイバーの整備が進むと、ADSLよりも更に高速なインターネット通信が可能になる『ひかり回線』が普及しはじめ、それとは逆にアナログなメタル回線を使用したADSLの利用者が徐々に減り始めました。

総務省発表による2015年3月末時点でのブロードバンド回線の契約件数は、ひかり回線が2660万件に対してADSLが375万件と、一時代を築いたADSLですが最盛期の5分1程度にまで利用者数が減っています。

2.アナログ固定電話回線に迫る「2025年問題」

ADSLサービスが終了してしまうもう1つの要因としては、一般の固定電話などに利用されているアナログな電話回線(PSTN)が廃止になってしまう『2025年問題』が影響しています。

■固定電話に迫る「2025年問題」とは?

1890年の開通以来、1世紀以上にわたり国民生活を支えてきた固定電話の“終わり”が始まろうとしている。電話網(PSTN)の要となる交換機はすでに製造が停止されており、現存機器の寿命は長くてもあと10年。この「2025年問題」を避けるため、NTT はPSTNをIP(インターネットプロトコル)網に移行する計画だが、携帯電話など通信手段が多様化する中で、固定電話の存続にこだわるべきではないとの議論もある。

<問われるユニバーサルサービス>

総務省の「通信利用動向調査」によると、昨年末の固定電話の世帯保有率は75.7%と過去最低を更新、20代世帯は11.9%まで落ち込んだ。情報通信政策研究所がまとめた「情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査」(2014年)では10─20代の平日利用率は1%に満たず、固定電話をほとんど利用していない実態が浮かび上がっている。

若年層を中心に固定電話離れが加速するなか、刻々と近付いているのが交換機の寿命だ。NTT東日本によると、今ある交換機は早ければ2020年ごろから使えなくなる見通し。現在は加入者の減少で空いた交換機を予備機として保管し、それを故障機と取り替えるなどして対応しているが、「それをやっても2025年が限界」という。

引用元 ロイター通信

記事の内容を簡単に要約すると『電話網関連の機器の製造が終了してしまっているので、インフラ(アナログな固定電話回線)の維持に限界が近づいている』と言うことです。

アナログな固定電話回線のインフラ設備の老朽化と共に固定電話回線網に使用している交換機の生産は現在すでに終了しており、既存の交換機が寿命を迎える2025年頃までに固定電話回線網PSTNをIP(インターネットプロトコル)網に移行しなければならない『2025年問題』という課題をNTTは抱えています。

■簡単な補足説明

ADSLサービスは2025年までに終了していまう可能性が出てきたのですが、自宅と交換機の間は従来のアナログ回線を使用できるので固定電話自体は2025年以降もそのまま継続して利用できます。(※契約の切り替えや新しい電話機への買い替え等を心配する必要ない)

最近は携帯電話やスマートフォンの普及で、特に若い世帯を中心に自宅に固定電話を置いていない家庭も増えています。

それにともない2000年頃には6200万回線あった固定電話の契約数が、2014年末には2400万回線にまで減少。NTTとしてもアナログな固定電話回線網やADSLサービスの維持に掛かる費用を削減したい考えがあると思います。

ADSLに代わる3つのインターネット回線候補 まとめ

アナログな固定電話回線網(PSTN)は老朽化のため2025年には限界が来ると見られ、そのためNTTでは現在進行形でPSTNからIP網への移行を進めています。

その影響もあって2020~2025年にかけて、現在の「ADSLサービスが徐々に縮小→最終的にサービスの提供が終了してしまう」ということです。

※まだADSLサービスの終了が本格的に決定した訳ではありませんが、いつでも終了していいように準備と心構えをしておく必要があります。

■ADSLサービスが終了した後の3つの固定回線候補

今後、ADSLサービスが終了してしまった場合に、一般家庭向けのインターネット通信サービスとしては『ひかり回線』『WIMAX』『Softbank Air』の3つが候補に挙げられます。

ひかり回線(光ファイバー)

やはりADSLから乗り換えを考えるなら『ひかり回線』が1番ベストでしょう。

ひかり回線は、NTT東日本、NTT西日本が提供する一般家庭向けのブロードバンド通信サービスとして、ADSLに次ぐ次世代の通信インフラとして2005年頃から全国で整備がされています。

2015年度の回線契約数は2,500万世帯以上(※ADSLは300万回線)と多く、自宅へひかり回線の導入(配線工事等)が可能ならおすすめです。

▼集合住宅なら月額3,800円~、一戸建て住宅でも月額5,000円前後から利用可能です。※料金は税抜き表示



【関連記事】ひかり回線の選び方をこちらでまとめています!

→【固定回線】携帯電話(スマホ)とセットで得する光回線の選び方 

WIMAX(ワイマックス)

もともとWIMAXは光ファイバーやADSL回線の設置が困難な地域でのインターネット回線候補として期待がされていた無線(電波)を利用した通信サービスです。

WIMAXサービスを提供している通信事業者としてはKDDIグループのUQ WIMAXが有名です。

UQ WIMAX公式サイトUQ WiMAX



日本では2011年頃から本格的に普及し始め、『料金が安く』『回線工事不要』、WIMAX端末を持ち歩けばどこでも手軽にネット環境を構築できたので、登場した当初はかなり話題になりました。

ところがWIMAXの通信規格が無印WIMAX→WIMAX2+に変更され、通信速度は速くなったものの、それまで無制限で使えていたWIMAXに速度制限が設けられ、3日間で3GB以上のデータ通信を行うと、下りの速度が1Mbps以下にまで厳しく制限されるようになりました。

WIMAXは『高速インターネット通信サービス』を謳って売り込みをしていたのに、下り1Mbps前後の速度では動画の視聴すら困難で、2015年にはUQ WIMAXの炎上騒動に至るまで利用者の反感を買う結果となってしまいました。

その後、利用者の反発の声があまりにも大きかったため通信規制が緩和され、速度制限時でも下り5Mbps前後はスピードが出るようになりました。

WIMAXは通信手段が電波という特性上、建物や使用する場所によって通信速度が変ってくるのが弱点ですが、手軽にインターネットに接続できるのでひかり回線やADSLが物理的に利用できないご家庭や、学生の1人暮らし、よく引っ越しをする単身世帯などにお勧めです。



SoftBank Air(ソフトバンクエアー)

ADSL回線の代替プランとして最後に紹介するのがSoftBank Airです。

▼SoftBank Air公式サイト



SoftBank AirはADSLと比べると利用料金が高いのですが、WIMAXと同じように回線工事不要で手軽にインターネット環境を構築することが可能です。

※Airの利用にはコンセント(電源)が必要なので、WIMAXのように外に持ち運んで利用することはできません。

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SoftBank AirはLANポート2つ備えているので有線ケーブルによるインターネット接続が可能です。

その他にもWiFi機能が標準搭載されているので無線接続も可能です。

SoftBank Airが対応しているWiFi規格

■Airターミナル2
Airターミナル2はIEEE802.11ac/n/a/g/bの規格に対応しています。
※ 802.11n/g/bは2.4GHz帯、802.11ac/n/aは5GHz帯に対応

■Airターミナル
AirターミナルはIEEE 802.11n/a/g/bの規格に対応しています。
※ 802.11nは2.4GHz/5GHz帯に対応

AirにはWIMAXのような『月間のデータ容量上限』や『3日間3GB制限』がないので、全体的な通信速度が速いです。

※ただしSoftBank Airも混雑回避の為、インターネット利用者が多くなる時間帯(主に20~22時前後)で通信速度が遅くなります。

Wimaxと違って設置型のルーターなので外出先で使用するなど、自由に持ち運びはできませんが、回線工事等の問題でひかり回線が利用できないのなら、ADSLの代替プランとして『SoftBank Air』がおすすめです。

■2017年1月に下り350Mbpsに対応した「SoftBank Air」新モデルが登場

かんたんに置くだけインターネット!【SoftBank Air】

【関連記事】SoftBank Airの特徴ついてはコチラの記事でまとめていますので、興味のある方は是非参考にしてみて下さい。

→新型Wi-Fiルーター SoftBank Air2 速度下り261Mbps、上り10Mbpsで3日3GB制限が無し!? 

→新しくなって速度も速くなった新SoftBank Airのメリットなど最新情報まとめ 

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