【2017年】3年連続の回線接続料値下げで今後のMVNO業界はどう変わる?

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MVNO向けのネットワーク回線接続料をさらに値下げ

大手携帯3社がMVNO(通信事業者)に対して貸し出しているネットワーク回線の接続料を、従来の料金よりもさらに値下げすることを発表した。

2017年3月31日に公表された大手携帯キャリアの回線接続料を確認してみると前年比でNTTドコモが14%減の67万4818円、KDDI(au)が10.6%減の85万8335円、ソフトバンクが17.6%減の94万8803円と、3年連続の値下げとなっています。

■過去3年間のMVNO向けの回線接続料 推移

2015年4月 2016年4月 2017年4月
NTTドコモ 94万5059円 78万5509円 67万4818円
KDDI(au) 116万6191円 96万7983円 85万8335円
ソフトバンク 351万7286円 116万6697円 94万8803円

2015年と比較するとNTTドコモが約27万円の値下げ、KDDI(au)が約30万円、ソフトバンクが約257万円の値下げとなっている。以前はNTTドコモの回線接続料も280万円(2012年度)近くしていたことを考えると、MVNO向けの接続料はだいぶ値下がりしたと思います。

MVNOの値下げ競争に終止符?

格安スマホや格安SIMを提供しているMVNOでは、大手携帯キャリアから施設や通信回線を借りてサービスを提供しているわけですが、そこにはネットワーク接続料(定額通信料)が設定されていています。

例えばNTTドコモでは10Mb/秒あたり=約67万5,000円の費用が掛かります。

去年はこの回線接続料の値下げを受けて、MVNO各社ではプラン料金の値下げを行ったのですが、今年はそういったニュースを聞かなくなりました。

もともとMVNOが提供する格安スマホの月額料金は大手携帯3社の3分の1程度の料金で利用できるので、さらなる値下げ競争をするよりも、回線接続料が下がって運営資金に余裕ができらなら、その分を通信帯域の確保に充てたり、サービス面の質の向上に使用していただきたいです。

※業界最安値水準のDMMモバイルではデータ通信SIMの料金が1GB=月額480円(税別)、音声通話SIMの料金が1GB=月額1,260円(税別)

【2017年】3年連続の回線接続料値下げで今後のMVNO業界はどう変わる?まとめ

このMVNO向けの回線接続料の値下げを受けてか、最近の格安スマホでは以前よりも通信速度が安定している気がします。

通常3~4月は新生活シーズンは、格安スマホや格安SIMに乗り換えるユーザーが増えるせいか、例年だと通信速度が遅くなりやすいのですが今年はそうでもないです。

MVNOが登場した頃と比べても格段にサービスの質も良くなり、もはや格安スマホとは呼べないレベルです。ここにきてMVNO各社も「格安」ブランドからの脱却、イメージの転換期に来ていると思います。

料金に関しては十分に安い水準を維持できているので、これからは質で勝負の時代です。

「通信速度が遅い」イメージのMVNOのなかにもUQモバイルやLINEモバイルのように、全時間帯で比較的、快適に使用できる格安SIM(通信事業者)も登場しました。

MVNO各社ではサービスの優劣や企業の評判が聞こえてくるようになり、消費者も知識や情報を得る機会が増え、要求するハードルも年々高くなっています。

玉石混交のMVNOにとっては厳しい淘汰の時代が来るかもしれませんが、それが業界全体の活性化につながるなら双方に利益があると思うので、大手携帯電話会社にプレッシャーをかけるためにも、MVNOには頑張ってシェア拡大を図って欲しいものです。

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