大手MVNOの楽天モバイルが、2016年11月4日(金)から申し込み受付を開始する「データ通信20~30GBの大容量プラン」
ソフトバンクの『ギガモンスター』やNTTドコモの『ウルトラパック』、KDDI(au)の『スーパーデジラ』等の大容量プランに対抗するために、楽天モバイルが仕掛ける新たな販売戦略です。
楽天モバイルの大容量プランは直近3日間で使用したデータ通信量が一定の上限を超えると通信速度が制限される「3日間3GB制限がなし」、デザリングの接続料金も無料。
月額料金も大手携帯キャリアと比較して約30%ほど安く利用できるのですが、はたして楽天モバイルの大容量プランはお得なのか?考察していきたいと思います。
楽天モバイル20GB~30GBの月額基本料
通話SIM | 050データSIM(SMSあり) | データSIM(SMSなし) | |
---|---|---|---|
20GB | 4,750円 | 4,170円 | 4,050円 |
30GB | 6,150円 | 5,520円 | 5,450円 |
※各プランの基本料金は税別表示
楽天モバイルが提供する20~30GBの大容量プランは、普通の音声通話プランでも20GB/月額4,750円(税別)、30GB/6,150円(税別)で利用できます。
大手携帯電話 各社の20GB~30GBプランとの比較
※画像は「楽天モバイル」より引用
※楽天モバイル「5分かけ放題オプション」の利用料金は月額850円、このオプションへの加入は必須ではありません。
■大手携帯電話会社の5分通話定額プランと比較した場合の月額料金は
20GBのデータ定額プランで大手携帯キャリアが月額利用料が約8,000円なのに対し、楽天モバイルでは月額5,600円(約2,400円の節約)。
30GBのデータ定額プランでは月額 約10,000円なのに対し、楽天モバイルでは月額7,000円(約3,000円の節約)と、キャリアのプランと比較して約30%ほど安く利用できます。
また楽天モバイルの「5分かけ放題オプション(月額850円)」への加入は任意なので、このオプションへ加入しなければ20GBプランが月額4,750円~、30GBのプランが月額6,150円~から利用可能です。
楽天モバイル 大容量プランのデメリット
大手携帯キャリアのプランと比較すると月々2,400~3,850円ほど安く20GB~30GBのデータ定額プランを利用できるわけですが、MVNOが提供する大容量プランの利用には注意すべき点があります。
その注意点とは「通信速度が遅い」という点です。
楽天モバイルに限らず、MVNO(格安スマホ)が提供するデータ通信プランは、料金が安い分インターネットへの接続スピードが遅いという弱点があります。
早朝や深夜など帯域が空いている時なら、YouTubuなどの動画サイトを高画質で観ることもできるのですが…
混雑する時間帯では通信速度がかなり低下するので、動画の視聴等、大容量のデータ通信プランの利用には向いていません。
※また自宅で格安スマホを使用するならWiFiルーター(無線LAN)経由でネットに接続する等の工夫をすれば、通信の遅さや月間のデータ通信の残量を気にせずにインターネットが使い放題になるので、あんまり大容量のデータ通信は必要なかったりします。
楽天モバイルでは通常の3GB(3.1GB)や5GBのプランは、大手携帯キャリアの3分の1くらいの料金で利用できるのでめちゃくちゃおすすめ!なのですが(※多少の通信速度の遅さを我慢してでも格安スマホを利用する価値がある。)
ただこの20GB~30GBの大容量プランには、正直あんまり魅力やメリットを感じないです。
WIMAXやポケットWiFiの代わりに大容量のデータ通信プランの利用はどうか?
楽天モバイルでは↑こういったモバイルルーターの販売もしているので、これと大容量プランの組み合わせはどうか?
データ通信プランなら端末台(24回払いで月々約1,000円程度)込みでも、20GBプランで月額5,050円前後、30GBプランなら月額6,450円前後で利用可能です。
ただこの利用料金なら、まだ普通のUQ WiMAXの「ギガ放題プラン」の方が利用料金も安いし、3日間3GB制限があるとはいえ通信速度も安定しているWIMAXのほうがおすすめです。
楽天モバイルの3~5GBのプランなら月額2,000円程度でモバイルルーターが利用できるのおすすめなのですが、大容量のデータ通信を行うなら普通にWIMAXやYahoo!のポケットWiFiを契約した方がいいと思います。
楽天モバイルのデータ定額、20GB~30GBの大容量プランはお得なのか? まとめ
基本的に通信速度が遅い格安スマホで、大容量のデータ通信プランはメリットがあるのか?
安定してインターネット通信が利用したいなら、多少高額でも大手携帯キャリアの方が安心ですし、外出先で大容量のデータ通信を必要とするならば、WIMAXや無料のWiFiスポットを活用する手もあります。
自宅でネットを利用するならWiFiルーターが1台あれば十分です。
この秋から受付が開始される楽天モバイルの20GB~30GB大容量プランは、将来開始予定のデータシェアサービスの為の布石のような気がします。
■楽天モバイルでは2017年1月からデータシェアサービスを開始する予定です
具体的なサービス内容がどうなるかまだ分かりませんが、家族間でデータ通信の残量をシェアしたりと、その為の大容量プランかもしれません。
兎に角、一般的な使い方なら通常の3~5GBのプランで十分だと思います。
普通のプランなら本当にめちゃくちゃ安いので、高額な携帯キャリアのスマホ料金に不満があるなら『楽天モバイル』おすすめです。