2015年の国内パソコン出荷台数 前年比31.9%の大幅減。今後世界的に見てもパソコンの需要は減る見込み

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

国内のパソコン出荷台数 前年比31.9%減の衝撃!

MM総研(2015年国内パソコン出荷概要)の調べによると

2015年国内向けのパソコン出荷台数は1,016万5,000台と、前年2014年の出荷台数1491万台と比較すると前年比-31.9%減。約3分の2まで落ち込んでいます。

SnapCrab_NoName_2016-2-21_11-9-27_No-00

(※画像はMM総研より引用)

デスクトップパソコン愛用者の私としてはかなり衝撃的なニュースです。

スマートフォンやタブレットパソコンの登場で、今や自宅にパソコンがなくてもネットを楽しめる時代です。少し前までならインターネットに接続するならパソコン(ノートPC)が必須で、一家に1台が当たり前の環境だったと思いますが、最近ではスマホ、テレビ、ゲーム機(PS4、3DS)などパソコン以外でも簡単にネットが使えるようになりました。

今の20台前半の若い世代ではパソコンよりもスマホの方が普及していて、パソコンやキーボードに慣れてない人も増えているといいます。

徐々にパソコンの需要は減るだろうと思っていましたが、この減り方はかなりショックです。2016年の出荷予測では1,000万台の大台も割る見込みです・・・。(2016年の国内パソコン出荷台数は予測で933万台)

スポンサーリンク
スポンサーリンク

2015年の国内パソコン出荷台数はなぜ減少したのか?

MM総研のデータを見てみると、スマートフォンが普及しだした2011年頃から2014年までのパソコン出荷台数は、実はほとんど横ばい状態でした。

2014年の4月にウィンドウズXPのサポートが完全に終了して、その買い替え需要があったらしいのですが、ただ2010~2014年まで約1,500万台だったパソコンの出荷台数がいきなり約1,000万台に激減した理由は何なのか?

パソコン出荷台数が大幅に減少した3つの理由

国内パソコン市場の総出荷台数は前年比31.9%減の1,016.5万台出荷金額は前年比26.6%減の8,738億円となった。Windows XP機入れ替え特需の反動に加え、円安による部品代等の原価上昇がパソコン本体価格の値上げにつながり、大幅な減少となった。値上げの影響を受け、単価は8万5,962円と5年ぶりに8万円台に上昇した。 (MM総研より引用)

MM総研の考察によれば、出荷減の要因として

①円安によるパソコン本体値上げの影響が想定以上に購買意欲を減少させた

②店頭での光回線とのセット販売による値引きが大幅に減少し、携帯キャリアを通じた携帯電話回線と固定回線のセット割にシフトしてしまった

③マイクロソフトのOS無償提供の範囲が現行の主力OSであるWindows7機まで対象となった

1.円安によるパソコン本体値上げの影響

最近のパソコンは随分と高くなりました。円高時代の2011~2012年頃が安すぎたとも言えますが、その頃に比べるとデスクトップパソコンの価格は1万5千円~2万円ほど価格が上昇しました。(2016年2月の時点)

円安による値上げの影響を受け、パソコン1台当たりの平均単価は8万5,962円と5年ぶりに8万円台に上昇しました。(↓画像はMM総研より引用)

SnapCrab_NoName_2016-2-21_14-24-32_No-00

平均単価が一番安かった時期が2012年の6万6,226円、価格的には2010年頃と変らない水準ですね。

※調べてみると2014年の9月頃からIntel Core i7(インテル Core i7 4770K BOXの価格は38,000円前後から50,000円にまで値が上がってますね。日銀の追加緩和後(2014年10月31日)ドル円が1ドル110円から120円に円安になった時期に価格が高騰しています。

CPUやグラフィックボードの性能は2012年当時よりも上がっていますが、HDDの容量は1TBから500GBにグレードダウン。8万円台の標準スペックパソコンも今は税込み価格だと9万5,000円くらいします。円高時代の価格を知っているだけに今のパソコンは少々割高に感じてしまします。

2.セット販売による値引きが減少し、携帯電話回線のセット割にシフトしてしまった

②店頭での光回線とのセット販売による値引きが大幅に減少し、携帯キャリアを通じた携帯電話回線と固定回線のセット割にシフトしてしまった。

昔は家電量販店に行くとパソコンと一緒にADSLやひかり回線を契約すると『○○万円引き』なんてサービスをやっていましたが、そういった値引きを今はやっていないという事なのでしょうか?

最近はパソコンはネットで注文するようになったので、店頭販売の事情はよくわかりません。

実質『0円』等、スマートフォンの値引きによる普及と、パソコンのセット販売の減少は相関関係にあるのかもしれませんね。

3.マイクロソフトのOS無償提供の範囲が現行の主力OSであるWindows7機まで対象となった

2015年に登場したWindows10の無償アップグレードがWindows7でも可能と言うことで、新しくパソコンを買い替えずに済むのもパソコン出荷台数の減少に影響していると思われます。

ここ数年はパソコンの性能も頭打ちで、最新のオンラインゲームを大画面でプレイしたいと思わない限りは、5年前のWindows7でも十分通用するくらいパソコンの平均スペックは高くなりました。一般的な家庭ではパソコンが故障して壊れない限りは、OSの更新で十分と考える人も多いのかもしれませんね。

2015年は世界的にパソコンの出荷台数は減少傾向

円安や消費税増税の影響でパソコン価格が値上がりしている日本以外でも出荷台数は減少傾向にあります。いまではスマートフォンの方がソーシャルサイトに動画や写真を簡単に投稿するでき、仕事の場ではノートパソコンよりもタブレットが普及している時代です。

2016年にはタブレットの出荷台数がノートパソコンを上回ると予想されています。それほどこの数年のパソコンを取り巻く環境の変化は劇的なものです。まだまだ仕事面ではキーボードを使った作業の方が優位な場合もありますが、そのうち従来のパソコンなんて時代遅れという状況がすぐそこまで来ているのかもしれません。

ノートPC部門ではMacがシェアを拡大

あのiPhoneで有名なAppleのMacは9.3%から10.34%へとシェアが拡大。

2015年のノートパソコンの世界シェアは第1位がHP(ヒューレット・パッカード)の20.5%、第2位がLenovo19.9%、第3位のDellが13.7%、そして第4位にAppleの10.34%となっています。

日本国内では富士通や東芝などの国産メーカーパソコンが販売数のトップを走っていますが、世界シェアではアメリカや中国の企業が大半を占め、大手電器メーカーのパソコン事業撤退の余波も受け日本製のパソコン(生産はほぼ海外ですが)は市場から消えつつあります。

2015年の国内パソコン出荷台数 前年比31.9%の大幅減

世界的にスマホやタブレットの台頭でパソコン(ノートパソコン)の販売数が落ち込むのは予想していましたが、2015年国内の出荷台数31.9%減は衝撃です。しかしこれも時代の流れなので仕方ないでしょう。

仕事面ではデスクトップパソコンもまだまだ現役で通用するツールだと思いますが、単にネットが楽しめればいいという層にはスマホや、最近のネットに接続できるようになったテレビで十分と考える家庭も多いでしょう。

安いスティック型パソコンの登場でインターネットの選択しも色々と増えました。

インテル スティック型PC Intel Compute Stick Windows 8.1 32bit搭載モデル BOXSTCK1A32WFCR

新品価格
¥13,500から
(2016/2/21 23:32時点)

デスクトップパソコンも性能面では今のままでも十分ハイスペックなので、次は小型化静音性の向上で付加価値を追及した機種が今後登場してくるといいですよね~。

それだったら多少高くても私はデスクトップパソコンを買い続けます。

スポンサーリンク
スポンサーリンク
スポンサーリンク
  • このエントリーをはてなブックマークに追加