【新料金】au『ピタットプラン』月額1980円の落とし穴!

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大手携帯電話会社のauが、主要プランの料金を2割値下げして格安スマホ業界に殴り込みを仕掛けてきたわけですが、この料金プランが非常に複雑で利用ユーザーにとって分かりにくい!

確かに一部のユーザーにとっては通信費が安くなるのだが、ここにも通信会社特有のいくつか落とし穴が設置されています。MVNO(格安スマホ)業界にとってauの値下げは脅威になるかと思っていたのですが、そんなことはありませんでした。

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auピタットプランに仕掛けられた8つの落とし穴

大手携帯キャリアのauでは、利用ユーザーのデータ通信量に合わせて月額2,980円(税別)からスマートフォンが利用できる新料金プラン「auピタットプラン」の提供を2017年7月14日より開始します。

最初にニュースで聞いた時はかなり期待した料金プランだったのですが、内容を調べれば調べるほどひどい。

■落とし穴 その①『月額1,980円は1年間限定』

広告等ではauのスマートフォンがご利用料金が月額1,980円から!と話題になっていますが、この1,000円引きは1年間(12ヵ月間)限定で、実際の利用料金は月額2,980円~からになります。

しかもこのキャンペーンは2017年12月31日までに申し込んだ場合に限り、今後も永続的にこのキャンペーンを行うとは言っていません。

さらにピタットプランでは端末代は別料金なため、実際には月額2,980円でスマートフォンを利用することができません。

■落とし穴 その②『auのピタットプランは月額2,980円で使えない』

月額2,980円というのは所謂(いわゆる)基本料金部分の値段で、「auピタットプラン」の契約にはこの他にも端末の分割購入費用が掛かってきます。

auのピタットプランでは端末の購入費用が最大半額になる『アップグレードプログラムEX』と呼ばれる割引きサービスが受けられるのですが、例えば機種代金が72,000円のスマホを購入したとすると端末の分割支払金が月々1,500円、さらにアップグレードプログラムEXの利用料金が月々390円掛かります。

この金額を合計するとauピタットプランに掛かる費用は2,980円+1,500円+390円=月額4,870円。さらにここに消費税が掛かってくるため、実際の利用金額は1番安いプランでも月額5,000円を超えてくるはずです。

■落とし穴 その③『料金が青天井!5段階の従量制料金』

auピタットプランは使用するデータ通信量に応じて料金が高くなる5段階の従量制となっています。

従来のプランだと毎月のデータ容量を使い切ると128kbpsの速度制限が掛かってしまいますが一定以上に料金が高くなることはありません。

ところがauのピタットプランは動画を視聴したりインターネット(データ通信)を利用するほど料金が値上がりし、特に月のデータ使用量が5GBを超えると利用料金が6,980円。これに端末代+プログラムEXの料金が加わると1か月の請求金額が9,000円を超えてしまいます。

一見すると月額2,980円でスマートフォンが利用できると見せかけて、本当はとんでもない料金の請求が来る。これなら従来の料金プランの方がマシだと思えるほど、auのピタットプランはえげつない料金プランとなっています。

■落とし穴 その④『普通に契約するなら従来プランの方がお得』

今回登場した新料金プランは従量制プランのため毎月のデータ使用量が多くなるほど料金が高くなっていきます。

例えばauピタットプラン(スーパーカケホ)で3GBのテータ通信量を消費した場合、端末代も含めた請求金額は約7,808円(税込み)※購入する機種によって多少変動

同じくauでiPhone7のプラン(スーパーカケホ+データ定額3GB)を契約した場合の月額料金は端末代込みで月額7,146円(税込み)と、何とauピタットプランの方が割高になってきます。

(KDDIは本当に消費者のためを思ってこのプランを作ったのでしょうか?)

■落とし穴 その⑤『auピタットプランは他のプランへの変更はできない』

ここまで数々の落とし穴を紹介してみましたが、「auピタットプラン」に興味があるので実際に契約してみたら更に落とし穴が!!

■auのピタットプランは端末購入を伴う変更以外では他料金プランへの変更ができない。

注16) 2017年7月14日以降に端末を購入した場合、2018年2月以降、「auピタットプラン/auフラットプラン」とその他の料金プランとの間のプラン変更はできません (端末購入を伴う変更を除く)。

例えピタットプランの契約に失敗したと思っても従来のプランに戻すためには、1度解約するか、無駄に新しい端末を購入しないとプラン変更できないのです。

ここで問題になってくるのが、中途半端な時期に解約すると契約解除料金の10,260円(税込み)が発生するし、端末代の残債が残ります。これに加えて新しい端末の購入代金をユーザーは負担させられauは大儲け!

ほんとこの「auピタットプラン」を考案した人は頭がいいと思います。

■落とし穴 その⑥『多すぎる注釈事項』

このauのピタットプランは適用条件が結構複雑で、公式ページの注釈だけでも16項目。

→新料金プラン「auピタットプラン」の提供について(au公式サイト)

さらに端末代金の負担金額が最大半額になる『アップグレードプログラムEX』の加入にも色々な注意事項や適用条件が設定されているため、その内容を理解するだけでも一苦労します。

なぜ消費者が分かりやすいようにシンプルな料金体系にしないのか?

この複雑な料金プランを契約者に説明する、現場の携帯ショップ店員さんの負担も今後一層ふえることでしょう。

■落とし穴 その⑦『auピタットプランは毎月割の適用対象外』

auの毎月割とは、auで購入したスマートフォン端末の購入代金(24回の分割支払金)を割り引くサービスです。

この割引きサービスのおかげで、iPhoneやXperiaなどの高額な端末も『実質1万円』で購入できるわけですが、「auピタットプラン」はこの毎月割の提供対象外となるため、中途半端にプランの変更をするとかえって利用料金が割高になるのではないか?と言われています。

※毎月割りを利用した場合、従来のプランではiPhone7(90,720円)を月々450×24か月=実質10,800円で購入できるのですが、auピタットプランでは月々1,500円×24か月=実質36,000円ほどの端末代を負担しなくてはならない。

■落とし穴 その⑧『iPhoneの新規契約はauピタットプランの対象外』

auピタットプランはiPhoneシリーズ(iPhone 7/iPhone 7 Plus/iPhone 6s/iPhone 6s Plus/iPhone SE/iPhone 6/iPhone 6 Plus)の購入を伴う新規契約および機種変更時には利用できません。

現在iPhoneを契約している既存のauユーザーが「auピタットプラン」にプラン変更することは可能ですが、新規契約・機種変更ではピタットプランへ移行できないので注意してください。

【まとめ】au『ピタットプラン』月額1980円の落とし穴

■月額1,980円になるのは最初の1年間のみ!

■しかも端末代も含めると本当の月額料金は月々5,000円を超える!

■従量制なのでデータ通信を使いすぎるほど料金が割高に!

■毎月割りが受けられなくなるのでプラン変更する場合は要注意!

■1度auのピタットプランに変更すると元のプランに戻すのが大変!

■プラン内容が複雑すぎて理解しにくい!

確かにauのピタットプランは端末の24回分割支払いが完了しているユーザーなら、1GB=月額2,980円(税抜き)でスマホが使えるメリットがあるのですが、料金が5段階の従量制と言う点に注意したいです。

月額1,980円でスマートフォンが利用できると思ったら、実際の請求金額は9,000円を超えたなんてことにならないよう、今回の新料金プランを契約する場合は、プラン内容をしっかりと把握して選択するようにしましょう。

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