最近はDVDのレンタルやゲームソフトの販売だけでなく、格安スマホ事業（ゲオモバイル）や中古スマートフォンの販売も手掛ける株式会社ゲオホールディングス。
そのGEO（ゲオ）が発表した「2016ゲオモバイル年間ランキング」によると。
2016年1月1日から11月30日までに、全国のゲオモバイル及びゲオショップ約1200店で取り扱いをしている150万台を超える中古携帯通信端末に関するデータを集計し、今年ゲオでもっとも売れた中古スマートフォンはApple社のiPhone5になった模様です。
■株式会社ゲオホールディングスが発表したプレスリリースによると
→2016ゲオモバイル年間ランキング（http://www.geonet.co.jp/news/1810/）
「iPhone5、iPhone5s の平均販売価格は13,000 円から20,000 円程度となり、手頃な価格で性能面でも問題がないため、根強い人気を集めています。Android 端末は、機種ごとの発売サイクルがiPhone と比べて短いこともあり、全体の数量で見ると1 機種ごとではランクインしにくくなっています。」
（GEOによる分析）
GEOで2016年に販売された中古スマートフォンは2012年発売のiPhone5が上位3位を独占。
最近は格安SIMの登場で一般人でも手軽に携帯電話（スマホ）が扱えるようになりました。昔は携帯電話の契約と言えば大手の通信会社を通じて申し込むのが当たり前でしたが、今では自分でMVNO（格安SIM）を選んで、ある程度自由にスマートフォンを選べるようになりました。
当然、中古スマホの需要も高くなっている訳ですが、意外だったのが中古スマホの売れ筋が「iPhone5」ということ。
確かに中古のiPhone5なら13,000円程度で購入できるのですが、現在では新品のiPhoneSEも44,800円（税別）で購入可能。
格安SIM向けの端末を購入するならiPhone6やiPhoneSE辺りが個人的にはベストだと思うのですが、2016年に一番売れた端末がiPhone5と言うのは正直意外で驚きです。
GEO1社の中古スマホ販売データなのでここから全体の傾向を予想するのもあれですが、中古端末を求めるユーザーは完全に値段で選ぶことが多いということでしょうか？
【GEO】中古スマートフォン買取ランキング
「買い替えを考えられるタイミングの2 世代前機種である『iPhone5s』（2013 年秋発売）が買取の中心を占めています。iPhone7 発売以降は『6』が上位に入ってきており、最近では『5ｓ』と『6』が拮抗している状況です。」（GEOによる分析）
ゲオショップが2016年1月から11月末日に取り扱った中古携帯通信機器の販売総数は約100万台に対し買取総数は約50万台。
本やゲームソフト、衣類や家電製品など中古販売が当たり前の世の中にあって、携帯電話・スマートフォンを中古ショップに売りに行くことがまだ世間一般に浸透していないせいか、販売数100万台に比べ、買取り数が50万台というのは少ない気がします。
また日本の大手携帯電話各社では、機種変更などで不要になったスマホを下取り→最新の端末が値引きになる制度が商習慣としてあるので、中古ショップに買取りしてよりもキャリアに持って行った方がお得なのも一因でしょう。
中古携帯通信機器のキャリア別シェア
中古携帯端末のキャリア別シェアについては販売・買取りともに、携帯各社のシェアがそのまま円グラフに表れている感じです。
注目すべきは中古のSIMフリー端末（Android）のシェアはまだ2％しかない点です。
2016年末時点で、日本の全携帯電話契約数に対するMVNO（格安スマホ）の契約比率は約5％くらいなので、中古SIMフリー端末のシェアもこんなもんかなと思います。
■2016年にもっとも売れた中古スマホはAppleのiPhone5 まとめ
MVNOが提供する格安スマホや格安SIMが登場して早3年が経過し、少しずつですが着実に格安スマホが普及し始めていると思います。
格安SIM自体はかなり一般的になってきたので、後は端末の入手がもっと容易になればいいんですが。携帯キャリアで販売されている端末にはSIMのロックが掛かっていたり、赤ロムリスクがあって、正直 中古スマホの取り扱いは難しいです。
格安スマホの利用に関してはMVNOが提供する端末を購入した方が安心で、中古スマホを使うためには知識も必要なので、一般の方には中古の携帯電話（スマホ）の取り扱いは中々お勧めできません。
任天堂3DSやPSPなどのゲーム機のように、スマホにSIMカードを挿すだけで簡単に利用できるようになれば、中古端末がもっと普及すると思うのですが、中古携帯市場がもっと拡大するためには、乗り越えなくてはいけないハードルがいくつか存在しています……。
